今度出る、渡辺謙さんの本である
映画「明日の記憶」の撮影記でありながら
ご自身に生起している様々な出来事の正直な記述でもある
文章が読みやすく的確で
素養の幅広さに敬服する
そして何よりもこの作品への情熱がほとばしり
苦痛や不安を乗り越えていく様が、感動する
撮影をしていた時期はほぼ毎日ご一緒させてもらっていたが(あたりまえだ)
この本を読むと、撮影の一方の当事者でありながら、あらためて気づかされることも多く
自分の観察眼の無さや、注意力の足りなさに驚き、反省
わかりやすく、上質の「映画入門書」でもあり
“渡辺謙”という傑出した人物の精神を垣間みることができる「人物ドキュメンタリー」でもある
ワタシはこの本を読んで数回泣いてしまった
人知れず「自分の内部」と戦って、そして「勝つ」姿に感動したのだった
「世界のケンワタナベ」はきちんと「努力」している
そこに打たれる