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2009年10月 アーカイブ

2009年10月06日

次の季節

ぐるりと季節が動いて、いよいよ次へ。

精神的にも仕事的にもそんな時期だ。

 

映画「20世紀少年 最終章 ぼくらの旗」

まだまだ公開中である。

ご覧になってない皆様、劇場へどうぞ。

多くの時間を費やし、たくさんの人々と共に作り、多くを学んだ。

参加できたことは本当に光栄だった。

やっと冷静になって劇場で見れそうだ。

 

 

映画「BECK」

いい夏だった。

その成果ははっきり映像に記録されている。

来年の公開に向けて撮影後の作業が毎日続く。

細かい編集の詰め、音と音楽、CG・・・

これから約半年かかるだろう。

多くの皆さんの予想をいい意味で裏切る作品になるだろう。

楽しみにしていただきたい。

 

 

そして新作のクランクインが近い。

まだ情報は公開できないが、衣装合わせやロケハンや台本の詰めが続く。

この作品も広汎な皆さんに喜んでいただけると確信している。

素晴らしいキャスティング、「やったー」と小躍りできる台本。

疲れを知らぬ撮影になりそうだ。

楽しみだ。

 

 

来年の作品の準備も同時並行で。

これまでの作品作りの定石を一回忘れて、最も初期の撮影方法に戻ってみたいと思っている映像作品や、

自分なりのやり方で追求している舞台表現や、

もしかしたら久々にテレビドラマも・・・

 

季節は動き、

またわくわくする時期が来た。

これから開花させたいこともたくさんある。

いろんなタイプの製作者の方々にプレゼンしたい作品が増えてきた。

低予算な個人的発想の作品から、国際的な傾向のもの、戦争や1970年代がモチーフのもの、

映画からテレビ番組まで様々だ。

表現したいことを毎日見つけている。

ポジティブだ。

熱い。

私だけでなくそう思っている監督・演出家・クリエーターは無数にいるはずだ。

仲間のそんな「志」で生きている連中を集めて“マーケット”でも開催してみようか。

企画力だけが商品の開かれたプレゼンの場。

誰かやりませんか?

 

おっと

積み残している個人的なこともたくさん。

学び舎の学習もやはりうまく進まない。

学び舎から手紙がきて

「履修状況がよくない。相談せよ」と・・・

わかってまんがな、

十年計画なんだよ。

人と比べないでくれ。

ほっとけ。

・・・・・・ 

いや、うそ、がんばります。

自分が悪いんです。大人気ない、すいません。

 

 

 

土曜日

ナイロン100℃の

「世田谷カフカ」を見る。

オープニングで、偶然だが、次に自分の舞台でやろうと思っていたシチュエーションが、

圧倒的な完成度で、爆発的な想像力で

繰り広げられていて唖然とした。

「そうだ!これだ!」

と思った直後

「無理だ・・・」と。

スタイルは同じように出来ても、ケラさん独自の生き様や表現の独自性、海野弘ばりの審美眼、社会への独特なスタンス、何よりも舞台を諧謔的に楽しむセンスがないと、入り口も開けない。

そのシーンに圧倒され、カフカリミックスに圧倒され、初期の「大好きな」劇団健康的な舞台運びに圧倒され

なんだかぽかんとしてしまった。

 

そのまま新宿のロフトプラスワンで

トークライブ「INU-KERA」にゲストに呼んでいただき出演。

だいたいすごい舞台を見ると

楽屋での挨拶がうまく喋れない。

(褒めてもわざとらしいし、何も言わないわけにいかないし、感動はうまく伝えづらいものだ)

落ち着いて感想をちゃんと伝えたかったのだが、なんだか軽い喋りに終始して、迷惑をかけてしまったか、反省。

そもそも軽い人間だからしょうがないのか。

反省。

ケラさん、犬山さん懲りずにまた飲んで下さいね。

ありがとうございました。

 

その晩は、お世話になった役者、プロデューサーの飲み会に呼ばれ大酔っ払い。

反省。

 

 

台風が近づいている。

めちゃくちゃ気になる。

たぶんテレビで「台風情報」が徹夜で流れる状態になれば、徹夜で付き合うだろう。

進路に当たる皆さん、充分気をつけて。

でかいです。

 

さて打ち合わせに行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年10月12日

連休

なんか連休って、

連休終わるとすぐ来ない?

我々「曜日関係ない業」は高速道が混むので、ううむ、といったカンジだ。

 

4日、5日と衣装合わせ。

映画「BECK」の打ち合わせ。

 

6日

新作のなが~い打ち合わせ。

 

7日

ロケハン。美しい湖畔は寒かった。

昼食の特徴ある地元パスタが、体も心も温める。

しばれるねぇ・・・

夜、映画「まぼろしの邪馬台国」で知り合い、いつも元気をもらっている

「スタイリスト業の草分け」高橋靖子さんのトークライブを聞きに行く。

去年、私も出演させていただいたスパイラルホールにおける「劇的3時間SHOW」である。

かつて流行の先端であった原宿セントラルアパートを根城にし、NY~ロンドンを行き来し、

T-REXやデビットボウイと係り、

数多のCFや映像で独創的な“仕事”を成し遂げ、

現在も元気100%の68才。

楽しかった。

過去を回顧するだけでなく、「50才過ぎて、仕事が楽しくなった」という超ポジティヴな姿勢。

「納得できる楽しさを探し、見つけ、喜ぶ」精神的健康優良児。(失礼!)

この方こそ自慢できる人生の先輩だ。

 

 

8日

台風の風の中、アサイチで免許更新。

金髪のIDもこれでノーマル化一歩前。

残すは学び舎の学生証のみ。

一時間の講習(進路変更違反を一回したので)は、

福留アナの饒舌な“警告ビデオ”に見事に教化され、

シートベルトは後部座席もせにぁいかん!

ケータイ運転ぜったいダメ!

酒酔い運転もってのほか=人生棒に振るぞ!

運転していて直前まで発見できない「夜の黒い服歩行者」にはならないぞ!

等々、模範的な交通安全精神武装ができた。

なんか得した気分。

 

そして

調布の東京現像所で映画「BECK」のなが~い試写とか打ち合わせとか。

 

9日

午前中から調布の日活で衣装合わせ。

夕方まで台本研究。

来年の舞台の打ち合わせで超売れっ子の作家の方と、いつもお世話になっている超多忙なネルケの松田氏と中目黒で食事。

またその店が極素敵な和食店で、びっくりするような出会いがあり感動。

 

10日

朝からロケハン。

連休初日、東北道は大渋滞。

渋滞覚悟お得な1000円ラインと通常値段(あるいは特急料金プラス)でいいから渋滞なしラインと分けてくれーと心の中で叫びながら約3時間缶詰。

でも、某県某所の古びた建造物の侘びさびに感服。

屋根を樹の枝が貫いていた。

そして真っ黒な積乱雲の下を走行、にわか雨にやられるが、見え隠れする夕陽が美しく、“空趣味魂”でシャッター押し捲る。

 

その後、戻って打ち合わせと編集。

映画表現の端くれにいる者として「どうしてもやりたい企画」の打ち合わせ。

人生を賭ける・・・とはこのコトか。

そして編集。

三宿の中学校を改造した、クリエイティブな会社や集団の梁山泊のようになっている不思議なスペースの一角にある編集室。

なにしろ元教室だから、なんだか窓がでかくて空が広くて気持ちがいい。

夜になると旧校庭でガーデンパーティーをやっている若き(?)クリエイター(?)の嬌声が幸せそうで、

中年監督には、なんだかとっても、うらやましいのだった。

 

11日

朝から映画「私の中のあなた」

ケイト役のソフィア・ヴァジリーヴァにやられる。

涙。

森美術館で今一番気になっている芸術家・AI WEIWEIの展覧会

「何に因って?」を観る。

展示数は多くないが、一つ一つの展示物の内的世界の“深さ”が底なしで、敬服。

造形から映像まで全く時間を忘れる。

なぜかよしもと品川花月。

次長課長の河本さんまわしの東京ダイナマイト中心のトークライブ。

初めてのよしもとライブ。飽きさせない技術を堪能。

 

さて

連休も今日まで。

午後からは衣装合わせ。

新作のインも近い。

 

がんばろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年10月20日

現場

現場である。

いつのまにか現場。

撮影現場。

楽しい。体に染みこんだリズム。

30年も現場にいると、

どんなに埃臭くても、直射日光でも、極寒でも、 

自然に楽しくなるのだった。

前向きだ。

そして皆と笑っていたい。

あはははは

 

・・・・・

 

 

 

最近、自転車を買いました。

ジャスコで。

それなりのスポーツタイプで15段変速。

子供の頃、自転車ギアの数の多さを競っていたことがあった。

「ドロップハンドルでフローライトフラッシャーで10段変速」なんて。

その頃は、体力が上昇の一途で、

坂道なんてヘイチャラで、ギア変速の必要性、意味なんてよくわからず、

ただオプションの数を競っていたのだった。

いやな子供だ。

つーかまともな乗り方なんて出来なかったに違いない。

そして今。

15段変速。

体力は下降の一途。

ちょっとした坂道も、つらいつらい。

ところがどうだ、ギアをガチャリと変えるだけで、なんとか止まらずに登っていけるではないか!

こーゆーことだったのか。

毎晩すこしづつギアの特性を体で覚える。

ただ気持ちがいいのであまり汗もかかない。

やはりウォーキングの方が“体使った感”はある。

よし

次の撮休から20キロ走行ぐらいから試してみるか。

でも

あの気合入りまくりのヘルメットとか斜めがけのバッグとかスパイダーマンみたいなスタイルはいただけない。

自然に自分のスタイルで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年10月27日

新東京タワー

「東京スカイツリー」ですか

台東区でロケしていたので、近くまで見に行く。

実はきのう雨の中、雲に霞むその姿を“初めて”見たときは

「ううっバベルの塔じゃ」と思ったが、

今日のドピーカンの青空の下ではあまり巨大さを実感できず、ちょっと残念。

なんだかものすごく気になる。

どんどん伸びていく現代の塔。

変化する都市景観。

摩天楼が好きなのだ。

1974年あたりからの変化していく西新宿の様子、

一気に変化した品川東口、

六本木ヒルズ、ミッドタウン・・・

気になって摩天楼が建設されると必ず見に行く。

同時に懐かしさと現代性をあわせ持つ東京タワーの存在も愛している。

出来ればそんな背の高い建造物たちが見える部屋に住みたいが、なかなか難しい。

だから見に行く。

歩いたり、自転車だったり。

東京スカイツリーも“人生の一部”として楽しみだ。

毎日、写真に記録したい。

してる人は無数にいるだろうが。

ま、時々ね。

 

 

ロケが続く。

まだ本格的な昼夜ロケではないが、

年末までの準備をしつつ張り切っている。

 

 

撮影中だが、新企画のためにクリアせねばならない学習が溜まってきた。

小説だったり、歴史的事実の調査だったり、

純粋なストーリー開発だったり。

合間を縫ってがんばらねば。

そしてやはり滞っている学び舎の学習。

撮影しながらだと本当に牛歩だ。

もう少しイケルと思ったが甘かった。

でもそれも想定内。

何年かかってもやり続けます。

そして卒業します。

精神主義的な決意です。

かっこわりー。

 

 

映画「沈まぬ太陽」

すごい大作だ。

日本の代表的な役者陣の演技の迸りに驚愕。

全く長いと感じなかった。

素晴らしい。

作り手の強い意志が“常識”を打破していくのだ。

学びたい。

 

 

さて

とはいえ

こつこつとキツツキのように毎日がんばろう。

いきなり「結果」は来ないのさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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