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2009年09月 アーカイブ

2009年09月02日

20世紀少年 公開中!!

劇場へ!

二度三度! 

 

 

 

 

 

 

 

現在ちょうど仕事的狭間。

一年に何度か訪れる結節点。

がむしゃらに撮影している時には切望し、

しかして、そうなってしまうと、やりたいことだらけで整理がつかず寝てしまう。

でも今日は違う。

午後、「身に余る光栄なモノ」を、仕事を始めた当初よりお世話になっている、巨大カンパニーから“頂戴”し、

夕方、原田大三郎氏と合流、特急列車で松本へ。

明日より、上高地から涸沢、穂高へ。

装備は万全、あとは天気と体力。

数年前の立山アタックは雨で悩まされたので、今回は雨対策万全。

数日前、そんな装備チェックと足慣らしで奥多摩の三頭山。

森林のトレッキングは清清しく、汗をかくことすらも楽しかったが、体力の衰えは抜き差しならないレヴェル。

何度かご老人に追い抜かれ、樹木の合間から姿を見せた富士山に鍛えなおす決意を新たに。

なぜか加齢すると山に登りたがるのは人間の性か。ワタシも例にもれず登山専門店に通い、あーだこーだと吟味。

今回、原田氏と、ワタシの山の先生=名古屋の“冒険家”鳥居氏(立山でもお世話になった)、もうヒトカタ、開田高原でロッジをやってらっしゃる“山のプロ”寺本氏が同行していただける。

原田氏もワタシも全くの素人、足手まといだから心強い限り。

よろしくお願いします。

というわけでこれからパッキング。

寒さ対策が必要な気温。ワコールのCWX。歩きながら飲める吸い口チューブのついたまるで点滴パックのビニール水筒。ソイジョイ、きんつば・・・

あー楽し!

そして夢は屋久島、富士山、ネパール、アイスランド、パタゴニア!

自分の足でしか見ることの出来ない風景の中へ!

 

 

 

映画「BECK」

撮影したピースを全てつなげたラッシュで、なんだかめっちゃ感動。

編集やらCGやら音楽やらこれからが本当の作品作りなのだが、

なんだか“予想外の感情”に感動。

ケミストリー・・・だね。

 

先日、映画「バーダー・マインホフ 理想の果てに」をシネマライズで。

リアルな『再現性』に唖然、扱うこと自体に賛否両論あるであろう題材の料理法として極めて勉強になった。

若松監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」もそうだが、作り上げるための“人生を賭した強い意思”が必要だ。

いろいろ考えながらスクリーンに翻弄され、最後尾の客席で身を硬くしていたのだが、ワタシの横のブロックの男性客が2時間ずっと立っていたのは何かの意思表示だったのか?

 

 

『新企画』の打ち合わせやら取材やら脚本の打ち合わせやらロケハンやら編集やら東京以外の用事やら飲み会やらばたばたの一ヶ月に突入。

まずは、山、だな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年09月06日

奥穂高岳登頂!

 

映画「20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗」

堂々公開中!

ご覧になった皆様、ありがとうございます!

これからご覧になる皆様、どうぞごゆっくりお楽しみください!

ちょっと(時間的に)長い映画ですがよろしくお願いします!

 

 

 

 

 

さて、 

奥穂高岳に登ったこの数日は、私の人生でも特異な数日だった。

両足に残る久々の筋肉の激痛は、まさに激しく痛く、いかに「特異」であったかを物語るのだが、しかしそれは生涯忘れることの出来ない“精神的な成果”をともなっている。

ありがたいことだ。

「生きててよかった」と思う。

 

そもそもなぜ数年前、山に登ろう!と決意したのか?

それまで極端な山岳愛好家にはむしろ「・・・・・」と思っていたのに。(それは彼らにしか見えない世界があることへの嫉妬だ)

子供の頃から肉体的に辛いことはなるべく避けてきたのに。(それは避けても生き残ることが出来るとわかってしまったからだ。小学校のドッジボールで。小利口だ)

つーか高所恐怖症で高いところの映像を見るのも辛かったのに。(それはホント。脚立やイントレにも上がれない)

 

人に問われれば、年齢のせいとか、そういう時代だろ!とか、健康のための究極的挑戦とか、創った風景ではなく本当の風景で感動したいとか、果ては「そこに山があるから」とか、「呼ばれてんだよ!山のヤロウにさ」とか、数多の意味不明なコトを言ってきたが、それは<きっかけ>であって、本当の理由ははっきりと自分でもわからなかった。

 

でも今回少しわかった気がした。

“東京ウォーキング”を続けても一向に進歩していない体力。次々、ワタシ(達)を追い越していく老人登山愛好家。「もう一歩も歩けない」と悲鳴を上げる両足。「もう帰ろ、楽になるぞ」と何度もリピートする心。

だが、もろもろの苦痛や弱さの先に、一歩一歩近づいてくる『歩いて行くしか見ることの出来ない風景』

それを眼前にした時の気持ちは、文字にしようがない。

長く憧れていた涸沢カール。大雪渓。

聳え立つ穂高連峰。

上高地から徒歩半日、涸沢ヒュッテから見た究極の風景。

求めていた場所に自分の足で、立つ。

安直に届かない場所。 

これぞ最大の快楽なのだ。

達成ということ・・・

 

 

 

 

9月2日

夕方、ワタシの無謀な誘いに付き合っていただいた長年の盟友でありCGアーティスト・大学教授 原田大三郎氏と新宿駅にて合流。

松本へ。

駅前のビジネスホテルで、立山登山の時もお世話になった名古屋の鳥居さん(山や自転車やアウトドアーのプロ・本業は広告デザインディレクター)、ワタシの親友マツシタ(鳥居さんを紹介してくれた、旅行のプロでもある)と合流。

串焼き屋で結団式。

9月3日

5時出発。 

6時に沢渡(さわんど)着。

開田高原で「ロッジ上天気」をやっていらっしゃるやはり山やスキーのプロ、寺本さんと合流。

マツシタは名古屋に戻る。

上高地にタクシーで入り、装備を整え、水を汲み、いざ涸沢を目指し、出発。

梓川沿いに河童橋~明神橋(明神池ちょっと見学)~徳沢~横尾。

途中、鳥居さん持参のマルタイラーメン(うまいっ!)などいただきながら、歩く歩く。

ここまではほぼ120m上がるだけの緩やかな自然散策コース。

適度に休憩。 

ここからつり橋を超え、目指す涸沢ヒュッテ2309mまで、約700mの登り登り!

途中、国内最大級の岩場屏風岩を見上げ、圧倒され、樹林帯を必死で歩く。

合計7時間(コースタイムは6時間、休んでばっかりだからね)でヒュッテの下の小さな雪渓。ヒュッテの方が作ったであろう雪の階段に感動の間もなく登り続け、

午後2時、夢にまで見た大雪渓と3000mを超える頂が聳え立つ涸沢カールに立つ。

へとへとの疲れも、眼のうれしさで一瞬で吹き飛ぶ。

砦のような山小屋、涸沢ヒュッテに投宿。

楽になって、屋根上テラスで生ビール。

少し曇り気味だが360度連峰に囲まれて、目的の第一段階はクリアー。

昔、氷河が創ったというこの渓谷の映像を3年前に見てからどうしてもここに来たかったのだ。

我々の他にも、かなりのご年配の方々の大集団。

ハイジが出てきそうなヨーロッパ風の渓谷に、ネパール風の複合建築の砦。

様々な人々。

ビギナーのワタシにはなかなかシュールな光景だ。  

翌日からこの山荘で大規模なフェスが開かれるとのコト。

なんだかざわざわと落ち着きがない。 

翌日の奥穂高登頂に緊張するワタシと原田氏はそんなお祭り気分はどうでもよく、

午後5時、夕食をいただいて、荷物を整理し、歯を磨き、なんとすぐ就寝。

ケータイもネットも風呂もなく、テレビすらままならない場所では、読書か寝ることだけなのだ。 

山小屋では基本の雑魚寝、鼾の大合唱で時々起きるも、何とか横になっていた。

 

9月4日

午前3時(ワタシだけ)起床。

真っ暗な中、頭のライトを頼りに洗面、体操、荷物チェク。

素人だから不備があってはならない。

場合によっては命にかかわる。 

鳥居先生の教えに従って軽装備、だが必要なものはきちんと・・・を心がける。

午前5時、いよいよ奥穂高岳を目指して出発。

標高差881m。

暗い中、もうひとつの山小屋、涸沢小屋を超え、大雪渓を横に見ながら、急斜面を上がる。

わずかな歩行でへとへと。

のぼりの連続。あたりまえか。 

途中からザイテングラートと呼ばれる登山道。

なんだかメルヘンな・・・と思っていたらとんでもない。

急な岩場、クサリやハシゴで登る危険ポイント、岩尾根のオンパレード・・・

これぞ山登り。 

約3時間で2983メートルの穂高岳山荘。

小休止の後、いよいよ山頂へ。

3000m越えへ。 

いきなりの垂直に近い登攀(に見えた壁のぼり)や恐怖の両側大絶壁。

そのまま「孫悟空」とか「ピンクフロイドのレコードジャケット」とか「ハリーポッター」とかに使えそうなロケーション。

そんなことでも考えていないと、辛い辛い。 

そして一時間でついに奥穂高岳3190メートルの頂に!

日本で3番目の高さ!

先生方のご指導の賜物で何とか登頂!

あいにくガスが頂を蔽い、絶景にはならなかったが、

そんなことより「ここにいる」喜びが勝った。

相当恐ろしかったが、やれば出来る。

感動のあまり、頂上でビデオを延々撮影。

そこから見えるであろう絶景に思いをはせ、

ルートを開発した人々や、ここに来る条件を作ってくれた方々に感謝し、

二度とは来ない(来れない)かもしれないので、別れを惜しむ。

 

 

そして下山。

これがまた恐ろしい。

登るより恐ろしい。

スパイダーマン(そんなかっこよくない、相当みっともない)のようになりながらホウホウの体でへばりつくように下山。 

 

その日もヒュッテ泊予定だったが、フェスであまりにもたくさんの人がやってくるので、かなり無謀だったが、そのまま上高地まで下山し、

開田高原の寺本さんの「ロッジ上天気」に行く決意。

午後6時までかかった下山は、今までの人生で一番肉体的に疲れたと思う。

何しろ朝の5時から歩いているのだ。 

膝への負担、どんどん重くなるザック、降り出した雨、雷・・・

原田氏も「苦行だ・・・」と無言。

まるで10週遅れのほとんど歩いているマラソンランナーのようにゴール。 

 

午後7時。

近くの温泉で全てを洗い流し、いざ開田へ。

いったん19号線まで出て、木曽御岳山の麓。

初めて来たのにまるで自分の家のような雰囲気の「ロッジ上天気」

寺本さんご一家に無理言って、午後9時からバーベキュー。

地元の野菜や肉や水のうまいこと!

言うまでもなく午後11時には爆睡。

手入れの行き届いたベッドで朝まで。 

 

9月5日

素敵な朝食をいただき(パンや卵がおいしい!パンは寺本さんの奥様が作ったそうだ!)

そして記念写真。 

せっかくなので開田高原を案内してもらう。

驚いたのだが、およそ私が見た日本の“高原”の中では一番美しいのではないか。

御岳に抱かれ緑豊かな幸福な土地。

建物と建物の距離感が広い。

冬は寒いらしいが、一年中極上の季節のようだ。 

フランスで修行され、手作りの石釜でパンを焼いている「タビタ」というパン屋さん。

かなり奥まった店でありながら、良心的にパンのおいしさを追求されていた。  

ミックスパン(クルミ、レーズン)のうまいこと!

この「ロッジ上天気」と「タビタ」ですっかり癒されまくって、

ついでにキレイな「馬」を見て、そばを買い

皆様とはお別れ。 

木曽福島から松本へ。

ホテルに残していった荷物をピックアップし、

喧騒の新宿へ。

 

 

鳥居さん、寺本さん、寺本さんのご家族、

原田さん

ありがとうございました。

(原田さんのブログに涸沢のいい写真あります)

語りつくせないいい体験でした。

またよろしくです。

 

鳥居先生HP

 http://kokokukyowakoku.jp/staff.html

ロッジ上天気HP

http://www.jotenki.com/

原田さんHP

http://blog.goo.ne.jp/daizaburo_1956/

 

 

そして日常に戻ってきた。 

登山道具を洗ったり、干したり・・・・

 

映画「BECK」も本格的編集へ。

勉強もたまっている。

次の作品の準備も・・・・

 

なんだかがんばれそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年09月14日

季節

 

確実に季節の変わり目だ。

密やかに次の季節が忍び込む・・という時期を過ぎて、

明らかに“夏”から“秋”に変化している最中なのだ。

 

日本を取り巻く4つか5つの気団の勢力争いで季節は決まるという。

シベリア、揚子江、オホーツク、小笠原、赤道・・・

それぞれの気団につく冠の名前だが、現実的な名前だがなんだかロマンを感じる。

シベリアの凍った大地や針葉樹林、揚子江のいるか、オホーツクの名も知らぬ火山、小笠原の島にいる大きなかたつむり、赤道あたりの鏡のような海面・・・

そんなこんなが自分の人生と繋がっているとは・・・・

 

仕事もしかり。

細々と始まっていたことがやがて大きな勢力になり、

ちょうど季節の変わり目に符合するように、次の作品が始まる。

そして若干の寂しさを残しながら、作品作りが終わっていく。

 

 

映画「20世紀少年 最終章 ぼくらの旗」

多くの方、ご覧いただきまして誠にありがとうございます!

そしてまだごらんになってない方、ぜひ劇場にお運びください!

先週の金曜日、名古屋で御礼のキャンペーンに参加させていただきました。

平愛梨さん、最後のご奉公、ご苦労様でした。

『カンナ』を立派にやり遂げました。

拍手です。

そして今週金曜日、大阪にやはり御礼キャンペーンにうかがいます。

身に余る光栄なプロジェクトに参加させていただいた感謝の気持ちも込めて、

大きなパワーを発揮したたくさんのスタッフを代表して、

映画を作るという長い“季節”の「最後の日」を楽しみたい。

そして一観客として劇場の片隅で上映を見よう。

やっと冷静に「あの季節=作品」と向き合える日が来たのだ。

 

 

映画「BECK」

代々木のJRが交差する不思議な場所の編集室で、編集編集編集!

「この季節」はまだ生々しい温度と風だが、現実の秋のようにやや落ち着きを見せてきた。

Tシャツの上に一枚羽織って「ふぅ」といったカンジか。

今回の編集室はお借りしている場所なので、おおっぴらに自炊とか厳しそうなのだが、

助監督セキネが突然スタッフ全員分の夕食を作り、しかもそれが定食屋もびっくりのぶり大根、ひじき、味噌汁、ご飯の完璧なメニュー、そんでもってうまい!

一見そのように見えない人間がいきなりで、びっくり。

なんだかすごく“得”をした。

これから長い仕上げの季節に移行するので、

道中うまい飯屋があると心優しくもなれるって寸法だ。

 

 

 

そして次の「季節」がやってくる。

まるで台風のような・・・・

 

 

先日登頂した奥穂高の事故を悼む。

二人の先生によってあまり緊張することなく登山できたことは本当に感謝だが、一歩間違えれば「死」なのだ。

連日の報道で実感する。

私も含め、たくさんの人間がそこには溢れていた。

山が怒っているのだろうか。

 

山の先生の一人、名古屋の鳥居さん、もともと自転車で全国を地域ごとに走り続けている方なのだが、

12日に北海道最北端よりメール。

「人力日本縦断、最終章。日本最北端、無事到着セリ。」

ついに自転車で沖縄から北海道まで走り切ったのだ。

すごい!

立派!

今度じっくり話を聞いてみたい。

鳥居さんにとってひとつの「季節」が終わったのかな?

お疲れ様でした。

 

 

さて

キレイな夜明け。

かなり涼しい。

今日も勉強!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年09月20日

時間の使い方

 

時間の使い方がよくない。

よくなくなってきた。

撮影が立て込むと一日がそのスケジュールで支配される。

それは仕方がない。逆にそのスケジュールに「やるべきこと」を割り込ませる。

それが何ヶ月も続く。

もちろん疲れたり、撮影のスピードが乗るまではそんなに都合よくいかない。

調べ物や課題の勉強やらをクリアしなければいけないのだが、

映画「BECK」の場合はけっこう忙しくて、うまくいかなかった。

いや、やればできたはずだ。

根性がなかっただけだ。

根性・・・・

一番嫌いな言葉だったのに。

 

ま、とにかく、失われた時間は戻らない。

ワタシは若者ではないので、先は短い。

時間限定だ。

その割には自分で設定した“やるべきこと”は膨大で、

もしかしたら若者時代(なんだそりゃ)よりたくさんのことをしなくてはならない。

なぜ?

サボっていたから。

やっと勉強したくなったから。

やり残したことを今しなくては人生の残量が少なくなってきたから。

よりよく死んでいきたいから。

 

つーか

こんなボヤキをしている「全ての何も産み出さない時間」を集めれば

一日4時間程度はその時間が作り出せるのに・・・

しっかりやれ。

 

はい

 

 

というわけで勉強します。

 

 

 

 

映画「20世紀少年 最終章 ぼくらの旗」

絶賛公開中!

どうぞご覧ください!

大阪の皆さん、ありがとうございました。

いつも取材していただいている皆さん、ありがとうございました。

 

 

 

 

2009年09月23日

許される日々

連休も最後。

都内は空いていて、繁華街を除いて、何をするも楽。

静かだったし。

好きな音楽を聴きながら、勉強にはもってこいだ。

で、大阪の民俗学博物館で出会ったテーマ

“イヌイット”の本を読む。

カナダの北方に住む狩猟・漁撈の民の歴史や現在。

地球環境の激変にともなって、なかなか楽観できない状況だ。

人も動物も。

 

獲物がいない海。

流氷が分離して流されていくホッキョクグマ。

ベテランのハンターですら遭難する、先の読めない異常気象。

オゾンホール。

イヌイットの主要なたんぱく源である海獣の体内に蓄積されるPCB。

北極圏に集まってくる有害物質や放射性核種。

 

世界中“問題”山積だが、自然環境は苛酷でも、人口集中地域に比して平和なイメージの極北にも、ハードな人為的難問がこれでもかと襲いかかる。

罪深き星=地球。

 

平和な休日の自分の机から見える世界は、まったく・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2009年09月28日

移動の日々

 

最近小旅行が多い。

 

18日の映画「20世紀少年」お礼キャンペーンの前日、

諸事情あってどうしても訪ねたかった大阪・万博記念公園にある国立民族学博物館に数時間。

常設展示の迫力に圧倒される。

見学時間を2時間程度かと読んでいたが、甘かった。

一つ一つの展示をガイドモニターするべきで、ちゃんと見ようとすると半日はかかる。

甘かった。 

また絶対行きます。

しかし特別展のカナダの先住民族の展示に感動。

イヌイットをはじめとする極地で暮らす人々の生活・歴史そしてアート。

民族の力強さに驚きつつも、地球環境やグローバル化の矛盾が襲いかかっていることも事実。 

本を買って研究続行中。

 

24日

諸事情あって長崎県は五島列島・福江島に“日帰り”!

しかもスカイネットアジア、オリエンタルエアブリッジ(ネーミングの謎が解けない)、ANA、JALとばらばらな乗り継ぎ。

福江島は「鬼岳」という山のチェックが目的。

アスピーテの上にホマーテがかぶさったシンダーコンといわれる珍しい火山だが、そんなすごそうな学名にもかかわらず、キレイな楽しい丘といった趣。

いい風の吹く素敵な美山でした。

おいしいお寿司と有名な五島うどん、トランジットの福岡で博多ラーメン、食いの一日でもあった。

 

26日

我が地元・愛知県は岡崎市の岡崎市図書館交流プラザで光栄にもトークライブ&交流会。

岡崎市はワタシが所属しているオフィスクレッシェンド代表の長坂氏の出身地でもある。

ホールで映画「20世紀少年 第1章 第2章」を上映していただき、その後登壇。

せっかくなので長坂代表、名古屋の盟友タダキ氏も参加。

けっこう真面目(?)に一時間ほど喋る。

温かい視線にいい気分。

そして交流会。様々な方々と直接会話。

(最後、待っていた男性の方、ちょっとしか時間取れなくてすいませんでした)

楽しかった。

また呼んで下さい!

そしてヒトケのない名鉄と新幹線で戻り。

 

明日からは某プロジェクトのロケハンで栃木県。一泊。

もうちょっと涼しくなると、いいのにね。

 

 

今日は阿部寛さんはじめ錚々たる役者陣で公演されている

蜷川幸雄演出

「ユートピアの岸へ」をシアターコクーンで観劇。

午後12時からなんと10時間半の公演!

途中何度か休憩を挟むが、ほぼぶっ通しの壮大なステージ。

1833年から1868年にいたるロングストーリーで、

ゲルツェン、オガリョーフ、バクーニン、ツルゲーネフといった実在の人々のお話。

激動するロシア、ヨーロッパの二重構造。

インテリゲンチャのユートピア夢想と現実的な暴力革命論の矛盾。

亡命の果ての世代交代の無常。

悲劇的に彷徨う家族。離合集散。

迫る巨大な歴史のうねり・・・

壮大な時間を芸達者な役者陣が丁寧に描いていく。

舞台というよりも、映画や絵画や小説に近い。

そして言うまでもなく、蜷川さんの演出によって“神”が降りている。

役者の技術ではない深いところを引き出し、

裸に近い装置と人海戦術的転換で物理的には見えない“状況”を心理的に視せる。

平凡な言い方だが、全く時間を感じさせない。

生涯にこれっきりであろう素晴らしい舞台芸術を見せていただいた。

感動です。

並居る実力俳優の中で「サイレン」に出てくれた高橋真唯さんがめちゃくちゃがんばってました。

よかったです。ご苦労様です。

 

 

さて

気分一新しパワー出さなきゃの秋です。

免許の更新もしないと・・・・

鮫洲か。

めんどくさっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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